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アディポネクチンを知ることから

グッド・ダイエットを
始めよう!

気になり始めたお腹のでっぱりや贅肉…それはメタボのサインです。
さまざまな病気を引き起こす悪者・内臓脂肪は、
どのようにして減らせばいいのでしょう?
そんな悩みにズバリ応えてくれるのが「グッド・ダイエット」。
肥満にまつわるさまざまなお話や「グッド・ダイエット」の基本的なメソッドについて
大阪大学附属病院ウェイトマネジメント外来の前田先生が教えてくれました。

日本に蔓延する“肥満病”内臓脂肪の蓄積に注意を

 肥満という“病気”が蔓延し始めている現代。かつてはスリムなイメージがあった日本人も、若い女性だけは体重減少の傾向にあるものの、男性は総じて体重が増え続けています。最近では、老年にさしかかっても体重が減らない方が多く、まさに日本も“肥満大国”へと歩み始めているのかもしれません。
 肥満は、糖尿病や心臓病、脳卒中などの循環器疾患を引き起こすだけでなく、大腸がん、前立腺がん、女性なら乳がんといった、がんの原因にもなりえます。私が担当している大阪大学附属病院のウェイトマネジメント外来では、従来の糖尿病や心臓病患者に加え、がん患者の減量にも力を入れるようになってきました。
 鬱病といったメンタル面の影響も、新たに注目されています。ほかにも内臓脂肪と密接な関係があるとされる睡眠時無呼吸症候群、物理的な“重さ”が影響する関節痛など、肥満に関連する健康問題は数えきれないほど。つまり、肥満は人間の身体にとって「いいところなし」というわけです。
 日本で、なぜこんなに肥満が増えてしまったのでしょうか。食生活の欧米化により、脂質摂取が増えたためとの考え方もありますが、それだけが原因ではありません。時代とともに生活が便利になり身体を動かさなくなるなど、習慣の変化も大いに影響しています。
 肥満のなかでも注意が必要なのが、メタボリックシンドロームを引き起こす内臓脂肪です。内臓組織にまとわりつくように蓄積されるこの脂肪は、高血圧や高血糖、脂質異常を合併して動脈硬化を進行させます。女性より男性、そして加齢とともに蓄積されやすくなるのが特徴で、ぽっこり飛び出た腹部は、そのシグナルです。
 肥満を解消し、内臓脂肪を減らすためには、やはり体にいいものをしっかり摂り、運動をして、毎日の生活をよりよくしていくことが基本です。こうした生活を実践する人が増え、「病院いらず」になることが、ひいては社会問題となっている医療費の抑制にもつながります。
 では、私たちはどのように肥満を解消し、内臓脂肪を減らしていけばいいのでしょうか。世間にはさまざまなダイエット法が氾濫していますが、長年にわたる正確なデータに基づくものはほとんどありません。うたい文句につられてチャレンジしても、リバウンドしたり、結果が出なかったり…そんな経験をお持ちの方にご紹介したいのは、私が提唱する「グッド・ダイエット」。これこそ、メタボリックシンドロームを防ぐ究極の方法です。

前田和久

まえだ・かずひさ●医学博士。大阪大学大学院医学系研究科准教授、生体機能補完医学講座、大阪大学附属病院内分泌代謝内科学。96年、ヒトゲノムプロジェクトでヒトアディポネクチン遺伝子を発見。99年、ハーバード大学栄養部門に留学。